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 真空コンデンサのコメット
 
70年以上にわたる超真空技術は世界標準 
 
世界各国にサービス拠点を置き、抜群の信頼性 
 
半導体、有機EL、ソーラー、液晶、分析機器から核融合まで 
 
COMET
真空コンデンサの特性・内部構造



■解説

本サイト中の真空コンデンサのリスト中には、最新技術が盛り込まれた数多くの新製品も含まれております。
たとえば、

−超高耐電圧コンデンサ(Xtra Volt)
−長寿命ドライブ機構コンデンサ(Ultra Life)
−モーター駆動機構付可変コンデンサ(Universal Motrized Capacitor)

などが挙げられます。

この解説はRF技術者の方を対象に製作されています。
特殊仕様品のご用命に関しては、(株)コムクラフト営業部(TEL:03-3395-5553)へご相談下さい。なお製品の仕様は改良のため予告なく変更することがありますのでご了承ください。

■真空機器の特性

真空コンデンサなどの真空機器は、その特性を理解し、正しい取り扱いをすることでランニングコストの上昇とトラブルを抑えることができます。一般的で簡易な取扱法を守ることで、長期間の使用にわたる過負荷を回避し、装置の信頼性を大きく高めることが可能です。

・真空の高い絶縁性について
電気スパークは、空気のイオン化電圧以上に帯電した2枚の極板間にある空気の分子から、電子が引き剥がされて生じる現象です。真空環境中には空気分子は少ないため、分子のイオン化が難しくなり、スパークが発生するためには高い電圧が必要となります。
高真空下では、3mmの間隔に置かれた50,000Vもの高電圧を絶縁することも可能です。

どんな空間からも、すべての分子を除去するとことは不可能ですが、大気圧と比較して極めて真空に近い状態にすることは可能です。大気圧(760mmHg) では1cm3あたり1×1020個の分子が含まれるますが、10-8mmHgの真空容器中では1×1010個の分子しか存在しません、これは割合にして100億分の1にあたります。
コンデンサ外殻の真空容器は空気の侵入が許されないため、製品の原料は細心の注意をもって厳選されています。様々な部品をつなぐジョイント部(無酸化銅、無孔質セラミック絶縁体)などは、長年の実績に培われた高度な技術で丁寧に製造されております。さらに、真空容器の排気工程には細心の注意を要するため、排気の最終段階では必要な真空度に達するまでほぼ1日かけて排気を行います。
排気工程全般にわたってコンデンサ本体は高温状態に置かれます。これは残留気体がより早く排出できるほかに、容器や装置の表面に付着している気体分子が排出される効果があります。金属結晶格子内に隠されている気体分子も排気工程中に確実に排気されるため、完成後に容器中に出てくることはありません。

真空機器の耐電圧を確認するには、内部スパークの起きない範囲で高電圧を印可する方法が有効です。
高電圧電源の電流容量が極めて小さいものであれば、(0.1A以下)、内部スパークは許容電圧を高める効果があります。しかし電流容量が大きいと、内部スパークは機器の耐電圧を低下させるばかりか、場合によっては機器の破壊にもつながります。

このことを理解するためには、気体分子が寄り集まって雲を形成している状況を理解する必要があります。
こうした分子の凝集はごく一時的なことですが、他に比べて真空度が低くなる部分が生まれる結果になります。こうした分子雲が真空コンデンサ内部のような高電圧環境下に発生するとスパークの原因となります。スパークによって分子雲はすぐに拡散し、もし電源の電流容量が十分小さければ電極の過熱や溶融の原因となる熱は発生しません。この微弱なスパークの発生によって分子雲が拡散すると、コンデンサはより高い電圧に耐えることができるようになります。
このほかにも機器の完成度を高める努力がなされています。小さくて鋭利な突起が真空の導体にあると、この先端部へのスパークは鋭利な部分を溶かし、表面が滑らかになることで耐電圧性が向上します。この工程は「スポットノッキング」といいます。

以上で真空機器の内部スパークが機器の耐電圧を上げ、性能を向上させることがお分かり頂けたことと思います。
スポットノッキングを行われるお客様のために、COMET社の高圧テスタ(HV60-50)を御用意いたしました。アーク放電によって過大な電流が流れると、ジュール熱によって溶融した金属が極板間の距離を縮め、さらに金属結晶中に封じ込められていた気体分子が真空中に解放されて真空度、ひいては絶縁性を低下させる効果にもうながります。10e-8mmHgの真空度では、ほんのわずかなガスが解放されることで真空の絶縁性が大きく損なわれることは前述したとおりです。

■真空コンデンサの内部構造


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