株式会社 コムクラフト
     TOP > 通信・マイクロ波製品 > Pickering > 技術情報 製品案内 採用情報 会社概要 お問い合わせ サイトマップ HOME ENGLISH
製品案内
高電圧部品
通信・マイクロ波部品
RF・大電力部品
X線・センサー機器
航空・宇宙・医療用部品
トータルサプライサービス
ケーブル・コネクタ
コンデンサ
スイッチ・リレー
サイトマップ
製品案内
 
  Pickering Electronics
 
  (ピカリング エレクトロニクス社:イギリス)

 
  ■リードリレー用語集 〜Glossary of Terms〜
 
 
本ページでは、リードリレーのアプリケーション検討や技術情報で使用する用語の解説を行っています。



Actuate Time/ 動作時間
コイル電圧を印加してからリレー接点が作動するまでの時間。メーカーによってはこの動作時間にバウンスを含むことがありますので注意が必要です。当用語集では、作動時間を、操作時間とバウンス時間を区別しますので、それぞれの用語を参照してください。

Ampere-Turns/ アンペアターン、アンペア回数
磁場のレベルを示すのにとても便利な用語です。リードスイッチの感度は通常、このアンペアターン(AT)にて測定されます。リレーを動かすコイルからの磁気ドライブは、このATで計算できます。ATは、コイルの巻線数とコイルを流れる電流の積となります。

Bias Magnet/ バイアス磁気
リレーには永久磁石が使われることがあります。一般的には、フォームB(ブレイク接点)リレーに永久磁石が使用されます。非通電時は永久磁石がリードスイッチを閉じた状態にしていますが、通電時にコイルから発生した磁場で永久磁石からの磁場をキャンセルしスイッチを開きます。この手法は、双安定またはラッチングリレーにも使われることがあります。

Bounce time/ バウンス時間
接点バウンスは、機械的なリバウンドにより接点が最初に閉じた後に発生するスイッチ接点の断続的な開放のことをいい、接点バウンスの時間を表します。

Breakdown voltage/ 絶縁破壊電圧
絶縁破壊電圧とは、絶縁破壊が発生する前に、開いているスイッチ接点に印加できる最大電圧レベルのことです。このレベルは主に、接点間ギャップの距離とリードスイッチカプセル内で使用される不活性ガスのタイプによって決まります。高電圧リードスイッチの場合は、通常、カプセル内は真空状態となっています。
スタンドオフ電圧についてもご参照ください)。

Carry current/ 許容電流
スイッチ接点が作動して接点のバウンスが停止した後、スイッチ接点が流せる最大連続電流。許容電流の値は通常、スイッチング電流よりも高くなります。この数値を決定するいくつかの要因がありますが、主なものは電流の加熱効果とスイッチ抵抗(I2R)となります。

Coaxial shield/ 同軸シールド
通常、デバイスの両端に、接点部を持つリードスイッチを覆う銅管形状をしています。一般的には、50Ωの特性インピーダンス高周波または高速デジタルアプリケーション向けのリレーを作成するために使用されます。

Coil/ コイル
リードスイッチを囲むワイヤー巻線で構成される部品。このコイルに電流を流し磁界を発生させることにより、リードスイッチが作動します。

Coil power/ コイル電力
リレーの操作に必要な電力;W(ワット)にて示される。流された電流とコイル電圧の積となります。

Coil resistance/ コイル抵抗
リレーを動かすコイルの抵抗値であり、通常は摂氏25度環境下で規定されます。コイル抵抗は、温度とともに約0.4%/℃の割合で増加します。これは銅コイル巻線の抵抗係数です。温度の上昇とコイル抵抗の増加に伴い、電流が減少することからコイルにより生成される磁場のレベルは低くなりますが、これは、コイル電圧を増加させることで対処できることがあります。この値は、リレーの上限温度仕様を決定する主な要因となります。

Coil voltage/ コイル電圧
リレーコイルでの一般的なDC動作電圧。

Cold switching/ コールドスイッチ
スイッチが動作してチャタリングが停止した後、接点に電流を流す方法。スイッチを開く際は、接点を流れる電流を遮断したのちに動作させます。スイッチングに伴うサージ電流やアーク放電が発生しないことから、スイッチを使う際は可能な限りコールドスイッチングが推奨されます。コールドスイッチングにより、接点寿命を延ばすこともできます。

Contact rating/ 接点定格
リードリレーには、スイッチングさせるための電圧、電流、電力が規定されています。電力定格は、接点が閉じる直前の開接点の両端の電圧と、接点が最初にスイッチングされる初期電流の積です。

Contact resistance/ 接触抵抗
デバイスの端子で測定されたクローズ接点でのDC抵抗。すべての接点のバウンスが停止し、スイッチが安定した状態で測定が行われます。この値の一部のみがスイッチの接点自体の抵抗によるものであるため、実際にはこの用語は誤称となります。この値の主要な部分は、リレーが構成されているニッケル鉄によるスイッチ接続リードとリードフレームです。接点の抵抗のみが寿命とともに増加し、残りは一定した値となります。

Contact/ 接点
スイッチの接点とは、コイルが操作されたときに強磁性リードスイッチブレード同士がくっつき電気回路を構成する領域のことを言います。この接点領域は、通常、ロジウムまたはルテニウムのような適正な材料による電気めっきまたは真空蒸着によって施されます。高電圧によるスイッチの場合、その高い溶融温度とアークによる溶接への耐性のため、一般的にはタングステンを材料として使用します。

Duty cycle/ デューティサイクル
連続スイッチングの1サイクルにおける、通電時間と非通電時間の比率

Electrostatic shield/ 静電シールド
スイッチと動作コイルの間の、通常は銅製材料によるカバー材。これは通常、コイルとスイッチ接点の信号間のノイズ容量結合を最小限に抑えるために、1つのピンとアース線に接続されます。

Form A/ フォームA
ノーマリーオープン。コイルに通電しスイッチを閉じます。スイッチが1つで構成されたリレーは、1フォームAタイプ、または単極単投(SPST)と呼ばれます。2つのスイッチを持つリレーは、2フォームAタイプまたは2極単投(DPST)と呼ばれます。

Form B/ フォームB
ノーマリークローズ。コイルに通電しスイッチを開きます。1つのスイッチを持つリレーは、1フォームBタイプと呼ばれ、また、単極単投通常閉(SPSTノーマリークローズ)とも呼ばれます。

Form C/ フォームC
チェンジオーバー。各スイッチには、コモン(またはワイパー)、ノーマリーオープン(NO)、ノーマリークローズ(NC)の3つの接続があります。リレーが励磁されると、コモン接続がNC接点からNO接点に移動し、動作する前に非通電となります。1つのスイッチリレーは1フォームCタイプまたは単極双投(SPDT)と呼ばれ、2スイッチタイプは2フォームCまたは双極双投(DPDT)と呼ばれています。

Form D/ フォームD
チェンジオーバー。EMRでは一般的なタイプですが、リードリレーではあまり使われません。これは上記のフォームCに似ていますが、メイクビフォアブレイクアクションがあります。

Hermetic seal/ ハーメチックシール
リードリレーでは、一般的に、リードスイッチカプセル自体のガラスや金属によるシーリングのことを言います。カプセル内は、通常は窒素による不活性ガスが充填されるか、または高電圧リードリレーの場合は真空となります。シーリングにより密閉にすることはとても重要な事項です。

Hot switching/ ホットスイッチ
コイルが励磁される前に、スイッチングされる電圧が開接点に存在する状態。結果として生じる電流は、接点が閉じると切り替えられます。接点が閉じる直前に接点間にアークが発生することから、高電圧の場合は特に接点寿命に悪影響を及ぼします。

Inrush current/ 突入電流
負荷が電源に接続されたときに最初に切り替えられた電流。非線形負荷を切り替える際に、大きな突入電流がリレー接点を流れることがあります。容量性負荷への電流サージは甚大な損傷を与える可能性があるため、大きな突入電流は回避しなければなりません。

Insulation resistance/ 絶縁抵抗
指定された2点間のDC抵抗。リードリレーでは、この数値は通常、開いているスイッチの両端の抵抗と、スイッチとコイル接続の間の抵抗の両方に対して規定されています。この数値は通常とても高い値を示し、1012Ω(1テラオーム)以上の値を示します。この数値は通常摂氏25度で測定され、高温になるとわずかに低下する傾向があります。

Life expectancy/ 平均寿命
接点溶着、或いは接触抵抗増大等の劣化による接点故障発生までに、指定された負荷条件下でリレーが達成する平均サイクル数。
一般的に、平均故障間隔(MTBF)ではなく、平均故障サイクル(MCBF)として表されます。製品寿命は、多くの要因があります。例えば、負荷のタイプとレベル、電流、電圧、電力、および接触抵抗がシビアであるときの製品寿命基準などが挙げられます。

Magnetic interaction/ 磁気相互作用
隣接したリレーが励磁された際に、そのリレーから受ける磁場の影響。
磁気スクリーンの無いリレーから発生した磁界は、隣接リレーの磁界を部分的にキャンセルしてしまい、隣接リレーの動作感度を通常の規格を超えて大幅に低下させてしまうことがあります。
製品に磁気スクリーンを付けることにより、この問題を軽減または解消することができます。

Magnetic screen/ 磁気スクリーン
リレーの内側または外側にある強磁性シールド。隣接部品への磁気相互作用を低減します。ピッカリング社では磁気スクリーンとしてミューメタルを使用しています。ミューメタルは透磁率が高く、残留磁気が少ないため、リレー間での磁気相互作用を低減します。

Mercury wetted relay/ 水銀リレー・ウェットリレー
リードリレーの一種で、リードスイッチカプセル内の水銀プールから、毛細管現象によってフィルムを水銀が伝いリード接点が濡らされる構造のもの。この方式では、接点バウンスが無いことから電力定格を高くとることができます。
通常の水銀リレーは、水銀が正しく排出されるように垂直に取り付ける必要があります。
構造が若干異なる省水銀量タイプは、どの取付方向でも使用することができます。
※最近では、RoHS指令の制限により水銀リレーが使われることは少なくなりました。

Must operate voltage/ 動作電圧
リレーがきちんと作動するべきコイルに印加されるDC電圧。この数値の業界標準は、摂氏25度で公称コイル電圧の75%です。例えば、5ボルトのリレーでは3.75ボルト、12ボルトのリレーでは9ボルトとなります。実際には、この数値には十分なマージンがあり、コイル抵抗に対して85℃までの温度による影響に対応しています。設計段階においては、リレードライバの電圧降下を常に考慮する必要があります。

Must release voltage/ 復帰電圧
リレーがその非作動状態に戻るべきコイルに印加されるDC電圧。この数値の業界標準は、摂氏25度での公称コイル電圧の10%です。

Operate time/ 操作時間
コイルが通電してから最初に接点が閉じる(フォームAの場合)または接点が開く(フォームBの場合)までの時間。動作遅延時間を検討するときは、コンタクトバウンスも考慮しなければなりません。

Operate voltage/ 操作電圧
接点が非通電状態から動作状態となる実測されたコイル電圧。この電圧はコイル抵抗が変化するのと同じように、温度によって変化します。(Coil resistance/コイル抵抗の項目を参照)。

Release voltage/ 復帰電圧
コイル駆動電圧が除去された後、接点が非励磁状態に戻る実測されたコイル電圧。

Stand-off voltage/ スタンドオフ電圧
スタンドオフ電圧は、超えてはならないオープンスイッチ接点の最大電圧です。このレベルは主に、接点ギャップのサイズとリードスイッチカプセル内で使用される不活性ガスの種類によって規定されます。高電圧リードスイッチは通常、カプセル内は真空状態となっています。(Breakdown voltage/絶縁破壊電圧の項目を参照)。

Switching current/ スイッチング電流
リレーによってホットスイッチできる最大電流。定格接触電力と定格電圧の制約も考慮する必要があります。
Contact rating/接点定格の項目を参照)。

Switching volatage/ スイッチング電圧
リレーによってホットスイッチできる最大電圧。定格接点電力と電流の制約も考慮する必要があります。
Contact rating/接点定格の項目を参照)。


●お見積のご用命、お問合せ等は こちらのフォーム 
   または電子メール info@comcraft.co.jp までお気軽にご連絡下さい。
copyright(C) 2003 COMCRAFT Corporation All Rights Reserved.